丸山の量子情報関連のイベントのお知らせ

丸山の量子情報関連のイベントのお知らせが二つあります。
【 11/30 マルレク「量子コンピュータとは何か?」】
【 12/9 6時間集中講座「紙と鉛筆で学ぶ量子情報理論基礎演習」】
以下、その開催概要です。
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【 11/30 マルレク「量子コンピュータとは何か?」】
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 日時: 11月30日 19:00 - 21:00
 場所: 日本IBM 箱崎本社
 会費: 1,000円(個人協賛会員無料)
 告知ページ:http://peatix.com/event/322426/view
 個人協賛会員の先行申し込みは、11月16日からです。
<講演概要>
量子コンピュータへの関心が高まっています。
ただ、それがどういう原理に基づいて動作し、また、それがどのような可能性を持っているかについて理解している人は、まだ、多くはありません。
同時に、この技術が全ての計算を飛躍的に高速化する訳ではないこと、また、量子コンピュータの実用化には、まだまだ多くの困難があることも、正確には知られていません。
ただ、量子コンピュータに代表される「量子情報科学」が、21世紀の世界を大きく変えてゆくことは確実だと、僕は考えています。
講演では、まず、量子コンピュータを巡る近年の動向とその背景を紹介します。ついで、その基本的原理を簡単に解説したいと思います。最後に、その応用とビジネスの可能性について考えて見たいと思います。
ちょっと、未来のことを想像してみませんか?
量子コンピュータの話を初めて聞く人を想定した、わかりやすい概論にしようと思っています。
 
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【 12/9 6時間集中講座「紙と鉛筆で学ぶ量子情報理論基礎演習」】
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 日時: 12月9日 13:00 - 19:00
 場所: 角川第三本社 セミナールーム
 会費: 6,000円(個人協賛会員 3,000円)
 申し込みは、こちらから:http://lab-kadokawa38.peatix.com/
<演習概要>
この演習の直接の目的は、量子情報科学の世界を、少し深く知ることです。
また、それは、前回のマルレク「エントロピーと量子情報理論入門」の続編として、我々の自然に対する科学的理解を深めることを目標にしています。
量子の世界は、我々が直接目にする世界とは、違った原理で動いています。その不思議な振る舞いを、感覚や直観で理解するのは困難です。
今から80年以上前の1920年代に、シュレジンガー、ハイゼンベルグ、ディラックといった若い天才たちの活躍によって、量子の世界の振る舞いを解明する数学的モデルを作り上げることに成功します。それが量子力学です。
ただ、量子コンピュータの原理を理解するには、量子力学全体の理解が必要な訳ではありません。量子力学の最も基本的な考え方の理解が必要なだけです。
高校生程度の数学の力があれば、いくつかの少数の量子力学の「原則」から、量子の基本的振る舞いを理解することができるようになります。
(僕には、現代の日本の高校生に、こうした20世紀の科学的達成が、全く教えられていないことが奇妙に思えます。微分も積分も必要ないのに。)
今回の演習では、次のようなトピックを取り上げます。
 ・「状態」の「重ね合わせ」  Quantum Status and Superposition
 ・「観測」の「状態」への影響 Collapse
 ・「観測可能量」と「観測値」 Observables as Hermitian Operator
 ・「観測」と確率       Born's law
 ・「状態」の時間的変化    Time Evolution as Unitary Transformation
<用意するもの>
紙と鉛筆をご持参ください。
簡単な計算を、繰り返し実際にやってもらうことを通じて、ケット記法からシュレジンガー方程式までの量子力学の基礎を学びます。
 
 
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【 「紙と鉛筆で学ぶ量子情報理論基礎演習」今後の予定 】
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1月には、「エンタングルメントを理解する」
2月には、「量子回路と量子アルゴリズム」
といった演習を、シリーズで予定しています。

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